40歳でピロリ菌陽性|胃カメラ12回すべて鎮静剤なし体験談

健康

40歳でピロリ菌検査陽性と判明し、そこから私は毎年胃カメラを受けることになりました。
すべて鎮静剤なしです。

胃カメラ12回すべて鎮静剤なしで受診|その原点の話

40歳のときでした。
きっかけは職場の人間ドックを受診した際に、血液検査でピロリ菌陽性になったこと。
そのときに思ったことは、
「ピロリ菌?水虫かなにかで聞いたことあるような」
それくらい健康に対する意識は低かったです。
それまで胃に関しては毎年バリウム検査で終わらせており、胃カメラの存在は知っていたものの自分にはまだ関係のない世界の話だと思っていました。
ところが人間ドック終了後の問診で医師に言われます。
「一度、胃カメラ受けてみたほうがいいよ」
ここから、私の長い胃カメラ人生が始まります。

ネットで知った現実と薄い危機感

突然の展開に戸惑いつつも、その場で胃カメラ検査の日時を予約します。
そして帰宅してからいろいろネットで調べてみました。
*ピロリ菌は胃がんの主な原因の一つ
*自分の親世代は感染している人が多い
*ほとんどは幼少期の生活環境が原因で感染する
*放置すると胃がんの発症リスクが上がる
など
「へぇ、そうやったんや……」
知識は増えましたが、危機感はそこまでなかったです。
どこか他人事。
「ついに自分も胃カメラを受ける年齢になったのか」
それくらいの感覚でした。

ただ、印象に残ったのが同時にネットで出てきた胃カメラ体験談。
*マジで無理
*途中で断念
*鎮静剤は絶対に必要
たぶん無事に受診している記事もあったんだろうと思いますが、結局こういう怖い話だけが頭に残ってしまいます。

胃カメラ検査当日

当日は受付を済ませ、消化器内科へ向かいます。
順番を呼ばれ、待合椅子に座っていると、すでに受診を終えて看護師さんから検査後の説明を受けている人がいます。
ああ、うらやましい、自分も早く終わって解放されたい。

しばらくすると、紙コップ一杯の液体を渡されます。
胃の泡を消す薬らしく、全部飲まないといけません、これが地味にまずい。
そのあと、看護師さんから喉の奥に麻酔スプレーを振りかけられます。
歯医者で使う歯茎周りの感覚がなくなるやつで、吐き気を抑えたりするためらしいです。
現在は凍らせた麻酔飴みたいな固形物を口で溶かす方式ですが、当時はスプレーでした。

待合室で考えていました。
「鎮静剤ありにしたら良かったかな…、でも予約したとき鎮静剤のこと大して言ってくれへんかったからなぁ」
少し後悔の気持ちもありましたが
「まあ、死ぬわけちゃうし」
過去、仕事でつらかった経験などを思い出しながら、自分を鼓舞します。

検査台に横になった瞬間

総合病院の一室。
ベッドが一台。
医師から説明を受けます。
「胃カメラ初めてですか」
「胃の奥の十二指腸の入口まで見ます」
「必要があればその場で組織を切り取って生検(詳細な検査に回す)に出します」
など
正直、ほとんど覚えていません。
「はい、はい」と答えるのが精一杯。
でも心の中で(この人たちは味方だ)と自分に言い聞かせていました。

ベッドの上に横になると照明が落とされ、モニターと機械の光が浮かび上がる。
その瞬間、不安が一気に押し寄せます。

胃カメラケーブルが入った瞬間の“諦め”

口に穴の開いたマウスピースを咥えさせられます。
口元にティッシュをあてられ
看護師さん「よだれはそのまま吐き出してね」
そしてゆっくり胃カメラのケーブルが入ってきます。

ああ、もう後戻りできない
医師にすべてを委ねる覚悟
これから味わう苦しみへの恐怖
いろんな感情がドロドロに混じっていました。

そしてカメラが喉の奥にさしかかったときが山場でした。
異物の侵入で強烈な吐き気反応があります。
「ウォエー」
こんな声が出たのはこのときが初めてだったと思います。
自分でちょっと驚きつつ、涙が自然に出てきます。
喉に太い中指を突っ込まれて、許してもらえない感じ。
いくら吐こうとしても、ケーブルは侵入してくるのみ。
絶望に近い感覚でした。

そのとき、看護師さんが
「ここがいちばんつらいとこやからねー」
と言いながら背中をしばらくさすってくれました。
この背中さすりはものすごく効く、気が紛れて気持ち悪さが軽減されます。
おそらく長年蓄積された検査時ノウハウなんだろうと思います。
ありがたい。

山を越えたあとの世界

カメラが喉を完全に通り過ぎると、ケーブルを飲み込んでいるにもかかわらず楽になります。
吐き気はある
涙目も続く
よだれがダラダラ(垂れ流し)
ときおり油断して力が入ると大きな吐き気が襲ってきますが、うまく脱力して何も考えないようにすれば耐えられるレベルです。

医師がモニターを見ながら胃の中でカメラを動かします。
内側から棒でつつかれるような不思議な感覚。
痛くないけど突っ張る感じ。
十二指腸の入り口まで見て医師から終了を宣言されます。
カメラを抜いていくときは、安心感からか気持ち悪さはなかったです。
そして残ったのが達成感。
やりきった。

直後に医師の説明を聞きながら、頭の中では別のことを考えていました。
(ああ、いまから何食べよ、王将かな)
近年味わったことがない開放感でした。
検査時間は体感では20分ほど。
実際は10分くらいだったと思います。

それでもまた受けようと思えた理由

検査後の医師からの説明で
「とりあえず大きな異常はなかったです」
「ピロリ菌が陽性なので除菌したほうがいいですよ」
「軽い逆流性食道炎ですね」
「今後は定期的に胃カメラを受けるように、バリウムはもうやめときましょう」
と言われました。
しかし、不思議と「もう二度とやらん」とは思わなかったです。

それ以降、気づけば私の毎年の行事になっていました。
恐怖だったはずの胃カメラは、やがて“達成イベント”へと変わっていきます。
あの頃の自分へ声をかけるなら
「苦しい瞬間はあるけど死なないから大丈夫、自分の体をしっかり見てもらえる大事な機会、それをクリアすれば大きな安心感と達成感を得られるので頑張れ」
と言ってあげたいです。

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